動画の素材が増えて、パソコン本体に入りきらなくなる。そこで外付けのハードディスクを買う。ここまでは、動画編集を続ける人のほとんどが通る道です。
私も同じで、MacBook Airの内蔵ストレージは256GBしかありません。撮りためた4K以上の素材は、I-O DATAの2TBのポータブルハードディスクに入れています。
問題が起きたのは9月1日でした。大量の素材をコピーしている最中に、ハードディスクの接続が4回切れました。その時点で、477GBの素材がこの1台にしか入っていませんでした。
外付けHDDって、動画編集に使っても大丈夫なんですか。
悩む人
使えます。ただ、1台だけに頼る使い方は危ないと身をもって知りました。
管理人
この記事でわかること
- 実際に起きた切断とデータの消失
- 考えられる3つの原因
- その後にやった4つの対策
- HDDとSSDの違い
- 容量の決め方
先に結論です。外付けHDDは動画編集に十分使えますが、素材を1台だけに置くのは避けてください。起きたことから順に書きます。
外付けHDDで起きたこと

まず、実際に起きたことを記録どおりに書きます。私はカメラで撮った素材を、Macにつないだ外付けハードディスクへまとめてコピーしています。1回の取り込みは数十GBから百数十GBになり、コピーには数十分かかります。事故は、この長いコピーの途中で起きました。普段は問題なく動いていたので、まったく予想していませんでした。3つの場面に分けて説明します。
大量コピー中の4回の切断
9月1日、大量の動画をコピーしている途中で、ハードディスクがMacから外れました。つなぎ直すと一度は認識されますが、10秒ほどでまた外れます。
これを繰り返し、合計4回切れました。一時は読み取りだけの状態でも認識されなくなり、しばらくして復帰しています。**つなぎ直してもすぐに外れる**状態が続いたことが、いちばん不気味でした。
切断直前のデータ消失
ケーブルを交換したあとの9月11日にも、コピーの途中で切断が起きました。このとき、切断の直前に書き込んでいたデータが消えています。
幸い、すでに保存してあった素材は無事でした。失われたのは、切れた瞬間に書き込み中だったものだけです。記録を見ると、22GBほどある長い動画を書き込んでいる最中に切れやすい傾向がありました。
素材477GBが1台だけの状態
何より怖かったのは、そのときの保存状況です。9月1日の時点で、698件、477GBの素材がこのハードディスク1台にしか入っていませんでした。
撮影したカードの中身は、コピーが終わるたびに消していました。**このハードディスクが壊れれば、その素材は二度と戻らない**状態だったということです。
考えられる3つの原因

正直に書くと、切断の原因はまだ特定できていません。ハードディスク本体の問題なのか、つなぎ方の問題なのか、Mac側の設定なのかは、切り分けきれていないのが現状です。ここでは、調べる中で候補に挙がったものを並べます。どれか1つに決めつけると、対策を誤ります。原因がわからないときは、疑わしいものを1つずつ潰すしかありません。3つ挙げます。
ケーブルと接続の経路
最初に疑ったのはケーブルです。細いケーブルや、途中にハブをはさんだ接続は、電力や通信が不安定になることがあります。
私は9月1日のあとにケーブルを交換しました。それでも9月11日に切れたので、ケーブルだけが原因ではなかったと考えています。
Macの省電力設定
2つ目は、Macの省電力の設定です。Appleの公式ヘルプには「可能な場合はハードディスクをスリープさせる」という設定が説明されています。
私のMacを調べたところ、ディスクを10分でスリープさせる設定が有効になっていました。長いコピーの途中でこれが働いているかどうかは確認できていません。**候補の1つとして残している**段階です。
NTFS形式での利用
3つ目は、ハードディスクの形式です。このハードディスクは、Windows向けのNTFSという形式で出荷されていました。
Appleの公式サポートには、MacはNTFS形式のドライブを読み取れても書き込めないと書かれています。私はParagon社のNTFS for Macという専用ソフトを入れて書き込めるようにしています。本来の対応形式ではない使い方をしていることは、原因の候補として外せません。
その後にやった4つの対策

原因がわからなくても、被害を小さくすることはできます。私が9月1日以降に変えたのは4つです。どれも特別な機材を買わずにできることでした。結果として、9月12日、15日、19日の3回の取り込みは、一度も切れずに最後まで終わっています。原因を消すのではなく、切れても困らない形にしたのが実際のところです。順に説明します。
変えた4つのこと
- 書き込み前の動作確認
- 1件ごとの書き込み確定
- 自動で再接続する仕組み
- ディスクのスリープ設定の見直し
書き込み前の動作確認
コピーを始める前に、ハードディスクが正常に読み書きできるかを短時間で確かめるようにしました。少しだけ読み、少しだけ書いて、問題がなければ本番に進みます。
不安定なときは、無理に書き込まずにMac本体へいったん逃がします。**調子の悪い日に大量の書き込みを始めない**ことが、最初の防波堤です。
1件ごとの書き込み確定
以前は、たくさんのファイルをまとめてコピーしていました。これだと、途中で切れたときに、どこまで書けていたのかがあいまいになります。
今は1件コピーするたびに、書き込みを確定させてから次に進む形にしました。切れても失うのは最後の1件だけで済みます。
自動で再接続する仕組み
切断が起きたとき、自動でつなぎ直して、失敗した1件からやり直す仕組みも入れました。
この形にしてから、途中で止まって最初からやり直す必要がなくなりました。コピーが終わったあとは、全件の大きさを元のファイルと照らし合わせています。**数が合わなければ、元のデータは消さない**のが決まりです。
ディスクのスリープ設定
最後が、先ほどのMacの省電力設定です。長いコピーの途中でディスクが止まらないよう、設定を切り替える予定にしています。
ただ、この記事を書いている時点では、まだ切り替えていません。設定を変えずに3回連続で切断ゼロになったので、効いているのは上の3つの対策だと考えています。
外付けHDDとSSDの違い

外付けの保存装置を調べると、ハードディスクとSSDの2種類が出てきます。どちらも素材の置き場所として使えますが、性格はかなり違います。私が使っているのはハードディスクなので、ここでは実際に測った数字と、メーカー公式の数字を並べて比べます。どちらが上かではなく、何に使うかで選ぶものです。3つの違いを見ていきます。
読み書きの速さ
私のハードディスクで、保存済みの動画を2GB分だけ読み出す時間を測りました。結果は約27秒で、1秒あたり約81MBでした。
一方、I-O DATAのポータブルSSD「SSPB-USC」は、公式の仕様で読み込み530MB/sとされています。測り方が違うので単純には比べられませんが、桁が1つ違うくらいの差があると考えてよさそうです。
容量あたりの価格
価格は時期によって大きく変わるので、ここでは数字を出しません。買う前に、同じ容量どうしで価格を比べてみてください。
私がハードディスクを選んだのは、速さより容量を優先したからです。4K以上の素材は1回の撮影で100GBを超えることがあり、**容量が足りないことのほうが、速さより困る場面が多かった**のが理由です。
持ち運びと衝撃
I-O DATAの公式ページでは、SSDはハードディスクと違って駆動する部分がないため、衝撃や振動に強いと説明されています。
逆に言えば、ハードディスクは中で部品が動いています。動作中に持ち上げたり、机にぶつけたりするのは避けてください。コピーの最中は特に注意が必要です。
容量の決め方

外付けの保存装置を買うとき、いちばん迷うのが容量です。大きいほど高くなるので、つい手ごろな容量を選びたくなります。けれど、動画の素材は想像より速く増えていきます。私の2TBのハードディスクも、あと数回の取り込みで埋まるところまで来ました。容量は、今の量ではなく増える速さで決めてください。私の記録を例に説明します。
1回の取り込みで使う量
私の場合、1回に取り込む量は、少ないときで数十GB、多いときで150GB前後でした。4K以上で長く撮ると、この量になります。
まずは、自分が1回の撮影でどれくらいの量を撮っているかを確認してください。**1回分の量がわかれば、必要な容量は計算できます**。
空きが減る速さ
記録を見返すと、空き容量は9月12日に629GB、9月15日に475GB、9月19日に342GBでした。1週間ほどで、約290GBが埋まった計算になります。
今の空きは約322GBで、全体の16%ほどです。2TBあっても、撮影が続く時期は1か月もたないということになります。
2台目を用意する時期
目安として、空きが全体の2割を切る前に2台目を用意しておくと慌てずに済みます。私のハードディスクは16%なので、すでにその時期を過ぎています。
2台目は、容量を増やすためだけのものではありません。**同じ素材を2台に入れておくための、バックアップ用**でもあります。ここは次のFAQでも触れます。
外付けHDDのFAQ

最後に、外付けハードディスクを動画編集に使うときによく出てくる疑問をまとめます。私が実際に経験したことと、メーカーやAppleの公式に書かれていることを分けて書きました。形式や設定の話は、Macのバージョンによって画面が変わることがあります。迷ったら公式のヘルプを確認してから操作してください。6つ取り上げます。
Macで使う時の形式
Appleの公式サポートでは、Macで使う形式としてAPFSやMac OS拡張、WindowsとMacの両方で使う形式としてexFATなどが挙げられています。NTFS形式は、Macでは読み取りはできても書き込みはできません。
私のハードディスクはNTFSのまま、専用ソフトで書き込んでいます。**これから買う人は、最初に形式を確認して、必要なら初期化してから使う**ほうが安心です。初期化すると中身は消えるので、買ってすぐの空の状態で行ってください。
編集中の素材の置き場所
外付けに置いた素材を、そのまま編集ソフトに読み込むこともできます。ただし、編集中にケーブルが外れると、素材が見つからない状態になります。
本体に空きがあるなら、編集中の1本分だけを本体に移して作業する方法もあります。編集が終わるまで、素材の場所は動かさないことも大切です。
ケーブルの選び方
私のハードディスクの公式仕様では、添付ケーブルは30cmのUSBケーブルとされています。接続はUSB 3.1 Gen 1(USB 3.0)です。
私は9月1日の件のあとにケーブルを交換しましたが、それだけでは切断は止まりませんでした。**ケーブル交換は最初に試す価値はあるものの、それで解決するとは限らない**と考えてください。
ハブ経由の接続
ハブを通すと、つなげる機器が増えて便利になります。ただ、電力や通信が分け合われる分、不安定になることがあります。
切断を疑うなら、ハブを外して試すのが手軽な切り分けになります。大量のコピーをするときだけでも、直接つなぐことをおすすめします。
バックアップの取り方
もっとも確実なのは、同じ素材を別の保存装置にもう1つ入れておくことです。1台が壊れても、もう1台に残ります。
私は9月1日の時点で、477GBの素材を1台にしか持っていませんでした。**カードの中身を消す前に、2か所に保存されているかを確認する**。これだけで、取り返しのつかない事故は防げます。
SSDに替える判断
外付けに置いた素材で、そのまま編集することが多いならSSDは快適です。読み込みの速さが、そのまま作業の軽さになります。
一方、撮りためた素材の保管が中心なら、容量を優先してハードディスクを選ぶ考え方もあります。保管用はHDD、作業用はSSDと役割で分けるのが現実的な分け方です。
まとめ
外付けのハードディスクは、動画編集の素材置き場として十分に使えます。ただし私は、長いコピーの途中で4回切れ、477GBを1台にしか持っていない状態を経験しました。
今日から確認する3つのこと
- 素材が2か所にあるか
- ハブを通さず直接つないでいるか
- 空き容量が2割を切っていないか
原因がわからなくても、被害を小さくする方法はあります。まずは、いちばん大事な素材が2か所に保存されているかを確認してください。それだけで、失って困るものはほとんどなくなります。
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